目次
ECPROでは基準値として目標ROASを設定しますが、目標ROASをどのように設定するのがよいか、考え方をご紹介いたします。
ECPROの自動調整の大まかな挙動
AIによる細かい調整が入るものの、すごくざっくりと説明すると、目標ROASを基準に以下の自動調整を行います。
- 実績ROASが目標ROASより高い場合、設定CPCを引き上げ
- 実績ROASが目標ROASより低い場合、設定CPCを引き下げ
目標ROAS設定の考え方
以下の設定パターンが考えられます。それぞれのメリットデメリットを説明します。
- 目標ROASを現状の実績ROASより高く設定する
- 目標ROASを現状の実績ROASと近しい設定にする
- 目標ROASを現状の実績ROASより低く設定にする
目標ROASを現状の実績ROASより高く設定する
例えば、現状の実績ROASが450%のときに、目標ROASを600%に設定するとします。一部の商品については、ROAS引き上げに成功しますが、一部の商品については、売上や広告消化額が下がってしまうケースがあります。つまり以下のメリット・デメリットが発生します。
- メリット:ROASを引き上げることができる
- デメリット:ROASが上がるものの、売上が下がったり、広告消化額が下がってしまう
目標ROASを現状の実績ROASと近しい設定にする
例えば、現状の実績ROASが450%のときに、目標ROASを450%に設定するとします。数字面では大きな変化はありませんが、安定した運用を期待できるため、調整工数をかなり抑えることができます。
- メリット:数字への影響を抑えながら、工数が削減効果を最大化できる
- デメリット:数字面での大きな成果を上げにくい
目標ROASを現状の実績ROASより低く設定にする
例えば、現状の実績ROASが450%のときに、目標ROASを250%に設定するとします。多くの商品・キーワードについて設定CPCを引き上げるため、露出拡大・売上向上が望めます。
- メリット:露出拡大、売上アップが見込める
- デメリット:目標ROASを低くしているため、当然ではあるものの、ROASが低下する
おすすめの目標ROASの設定
売上アップを狙いつつ、コスト削減も並行して実現するためには、以下の設定がおすすめです。
- 全体基準値を現状の実績ROASに対し、プラス50-100%程度で設定する
- 全体基準値の目標ROASを下回っており、売上が一定ある商品・キーワードについては、個別の目標ROASを現状の実績ROASに近い数字とすることで売上を維持
- 売上が低い商品については、ROAS改善を優先し、全体基準値をベースに自動調整をかける